<< September 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

スポンサーサイト

[ - ]

一定期間更新がないため広告を表示しています

2011.03.11 Friday  | - | - | 

ピアニストの謎

バーミンガムで売れないバンドのピアニストとして過ごしている男とバーで知り合った「私」。
飲んだくれながら、このバンドもクビになるんだとくだをまく男の腕前はなかなかたいしたものだった。顔も、まあ悪くはない。
孤児院の出だとかで何しろ運に恵まれない男に多少なりとも同情した「私」。このままここで腐らせてしまうのは少しおしい、だが広告代理店に務めているとはいえ、「私」には全国区でこの男を売り出すほどの才覚はない。

そのときアタマを過ぎったのは行きの機内でみた「Majestics」という映画だった。「私」は一世一代の賭にでることにした。

海岸で、最後に「私」は彼に言った。

「心配するな。朝になったら、海に飛び込んでから、ここを歩け。言葉はしゃべるな。訛りで出身がばれてしまうからな。絵を描くんだ、pianoの絵をな。待て、そうだ、この五線紙を持っておくんだ、大事そうに。この先の岬に病院がある。その前を歩いていれば、すぐに騒ぎになる」

「私」は明日の昼前に地元のTV局でで打ち合わせをする。そのときに朝ホテルで聞いたと、記憶をなくした男の話をする。すぐには話題にならないだろう。2,3日してそのディレクターが他のヤツからもう一度この話を聞いたとき、彼はきっと取材を始める。そのあとは早い。地元のTVから全英に、そして世界へ。

孤児院出の男だ、すぐに正体がばれることはない。一躍有名になった男は大金持ちになることはないだろうが、その腕があれば地方の巡業で食えるほどの仕事はすぐに見つかる。

「私」のこの思いつきは、いわば慈善事業のようなものだった。仕事が欲しいといった男に、チャンスを与えただけの。

そのとき「私」は、なぜ男が孤児院にいたのか、恵まれない環境でどうして一流のpianoの腕をもっていたのか、疑うべきだったのかもしれない。

男には、本当に失われた過去があったなんて、まだ「私」には知るよしもなかったのである。

---

嫁さんが、piano manでどんな話をかけるか、というので、こんな話をしたら結構うけた。
ので、誰かが書いてしまう前に投稿しておこう。誰でも思いつきそうだけどさー。
とまあ我が家ではこんなことばっかりしてます。おばか。
2005.05.22 Sunday 02:02 | comments(0) | trackbacks(0) | 
<< 博士が百人いる村 | main | チームマイナス6% >>

スポンサーサイト

[ - ]
2011.03.11 Friday 02:02 | - | - |