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2011.03.11 Friday  | - | - | 

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

[ 本棚 ]
落語と再生のものがたり
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もともと落語は大好きで、わざわざ寄席に行こうかというほどなのだが、最近落語がドラマになったり、映画になったりで、まあ落語が好きなんですと言ってもひかれない程度にはなってきた。これも映画化された、というのをテレビでみて、映画を見に行くほどでもないが原作はどうだろうかと、ふらりと本屋で買ってみた。

主人公の落語家のところに、しゃべるのが苦手な4人の生徒が集まり、落語を習いながら弱点を克服しようとするのだが、肝心の主人公もつられるようにスランプに陥ってしまう。反目したり、助け合いながら、それぞれの生き方にまっすぐ向き合っているうちに、それぞれの再生を迎えるまでのハナシである。

僕は会議ではけむたがれるほどよくしゃべるし、たいていの人に言い負けることはないが(たまに僕より上手の人に出会うが、大体のひとは根負けしてしまう)、本当は人見知りだし、しゃべらなくていいなら一日黙ってすごしたい(と言って信じてくれるのは嫁さんだけだと思うが)。ので、登場人物の味わう話すことの怖さや、苦しさも身につまされた。

最後はすっぱり素敵なハッピーエンドが待っているので、人間関係で悩んだ時にぜひ。何かしら助けになることが書いてあると思う。星5つ。
2007.10.14 Sunday 13:30 | comments(0) | - | 

6時間後に君は死ぬ

[ 本棚 ]
普通とは多くの人が望むから、普通なんだ。
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高野和明は死刑囚の命を救うために奔走する「13階段」でメジャーな人なので、こういう作品を書く人だとは思っていなかったのだが、読み終わってみて、決まってしまった(死のような破滅的)未来を変えよう、というのが共通したテーマであり、未来って変えられるよ、というのがメッセージなのかも、と納得。
書いてて少し恥ずかしくはなったが。

本作は、「非日常な」他人の将来(ビジョン)を視ることができる若い男の周りでおきる事件を描いた連作短編集。表題作の「6時間後に君は死ぬ」から最後の「3時間後に僕は死ぬ」まで、みんな、上のような未来と運命をテーマにした作品である。

映画化された「黄泉がえり」で有名な梶尾真治の作風に近いと思う。「未亜」という主人公がでてきたり、主人公の名前が「美帆」「美緒」「未来」と続くあたり、作者も意識している節があるのだが。

運命にあらがう様子はサスペンス色が強くどきどきするような展開だが、最後はほんのり温かくて、主人公はみんな生きる希望を取り戻したような気がする。

冒頭の言葉も作中にでてくる。普通である、というは時々なんか悪いように使われるが、普通というのはみんなが望む姿、みんなが望む未来である、ということをいつか子供には語ってやろうと思う。

久々に伝統的な日本のSFを読めた気がするので、星4つ。こういうのはやっぱり好きだなあ。
2007.09.05 Wednesday 12:17 | comments(0) | - | 

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

[ 本棚 ]
マザコンがなんだ。男ならみんな泣くさ。



泣くぞ、さあ泣くぞ、と強制されている作品はあまり好きではないので、小説は読まなかったし、ドラマも見なかったのだが、出張で隣の席になった見知らぬカナダ人女性に、この映画みたいんだけどどうしたらいいの?と操作法を教えているうちに、なんだか一緒に見ることに。

途中まで耐えていたが、オカンが癌との闘病を始めるあたりでもう号泣。機内食を食べながら、号泣。あまりにも泣いているので、CAもさりげなく目をそらしてくれるほどの号泣っぷりである。

ストーリーのどこがよかったのか、を語るのは蛇足な気がするのでやめておく。
樹木希林によく似た娘が、若い頃を演じているなあ、と感心していたら、なんだ娘であった。とにかくささいなシーンにでもでてくる役者が豪華なので、それだけでも見る価値はある。

親って本当に子供ががんばってるところを(こっそり)見ているだけで、たぶん幸せなんだろうなあ、と親になる年になって思う。だからこの本はある一定の世代以上の、しかも男に人気があるんだろうねえ。

マザコンがなんだ、と開き直るのも、たまには悪くない。星5つ。
2007.08.30 Thursday 12:47 | comments(0) | - | 

ジェネラル・ルージュの凱旋

[ 本棚 ]
救急病院に大量の負傷者が運び込まれてくるクライマックスが圧巻。
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二匹目のドジョウ、という手法を踊る大捜査線級に使いこなしている作家がいるとしたら、それは海藤尊だと思う。

使い方あってるかな、と検索してみると、どうも「二匹目のドジョウ」は柳の下にいつもドジョウがいるとは限らないぞという戒めの言葉で、成功しないことの例なのだが、踊る大捜査線にしても「東城大学」にしてもよく成功している。

相次ぐ術中死の謎をあばく「チームバチスタの栄光」(表紙が黄色)、患児の父親殺しを追う「ナイチンゲールの沈黙」(表紙は青色)とあわせて、本作「ジェネラル・ルージュの凱旋」(表紙は赤)ときれいに表紙まで三部作。

本作では謎の死は起こらず、業者との癒着があったのか?内部告発をしたのは誰か?というのが謎といえば謎なのだが、ミステリを期待した人には拍子抜けかもしれないが、病院内部の描写や医療関係の内情は「密着24時」的で好奇心をそそるし、これでは日本の医療はやってけないよなあ、という社会事情もきちんと見えるつくりになっている。

冗長な文体が引っかかる人はつらいだろうが、まあ長くてもそれなりに読める。

ナイチンゲールとジェネラルルージュは、ほぼ同じ時間で2つの事件が並行して起きるという設定になっているので、否が応でも両方を読まねばならない。またこの作品のスピンオフで「螺鈿迷宮」という地域医療や死亡時検索に焦点を当てた作品もあって、これもほぼ同じ時期といえるので、こちらもついつい読まねばいけないようにどの作品にも伏線を張ってあって、どれから読んでも、ああこれがこの伏線かとにんまりできるようになっている。

つまり、二匹目のドジョウが失敗しないように、しっかり練られているというわけだ。金儲けのうまい作家だが、作品がよいのでそれほど腹も立たない。うまいなあ。

てわけで星4つ。全作読ませてくれた団地図書館に感謝。
2007.08.20 Monday 19:33 | comments(0) | - | 

憑神

[ 本棚 ]
正確には本は読んでないが・・・



あらすじは↑のテロップで十分か。

バカバカしいコントのようなストーリーから、幕末の、価値観が次々と崩壊していく時代に人生の目的は何かを見出す男の物語にきちんとおとすのがさすが浅田次郎だ。

役者はなかなかだと思うが、浅田次郎よ、あんたがでちゃあいかんだろう。

気軽に見れるのと、くすりと笑える感じ、機内映画で見るには悪くない。
米米クラブの歌う主題歌(空耳アワー風サンプリング)が馬鹿馬鹿しくてまたよい。
ので星3つ。
2007.08.18 Saturday 16:00 | comments(0) | - | 
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